愛情協海外視察
マレーシアＩＴ事情視察報告

愛媛県情報サービス産業協議会と経済同友会合同で、最近話題になっている マレーシアのＩＴ事情に付いての視察旅行が行わることになった。
団長には愛媛新聞社・今井琉璃男会長、副団長にはＺＥＮさんが推挙され、 総勢18名が参加し、平成12年11月21日午前８時５分松山空港を発ち関西空港からシンガポール航空SQ985便で、 シンガポール経由、SQ116便で最終クアラルンプールへと出発した。

ペトロナス・ツイン・タワー
現在世界一高い建物と言われている、ペトロナス・ツイン・タワー(452m)がそびえ立つクアラルンプール市内での宿泊ホテルは Mandarin Oriental Kuala Lunpur（右側の建物）。
新旧、東西の交錯する街クアラルンプール。地元っ子は、親しみを込めてKL（ケーエル）と呼ぶ。 人口200万人のこの街は、マレーシア全土の人口2200万人のうち１割の人が住んでいる。市内の主要交通機関には、 ワンマンバス（イントラコタ）や新交通システムLRT(Light Rail Transit)が一部運行を開始して、市民の足を確保している。 複雑な多民族国家と言われる人種は60%がマレーシア人、30%が中国系、8%がインド系とその他。 宗教は90%近くがイスラム教を深く信仰している。
マレーシアの通貨は RM＝リンギッ（マレーシアドルとも呼ぶ）現在のレートは１RM＝33円程度。

マルチメディア・スーパー・回廊
マレーシアでは1996年から2020年まで続くマルチメディア・スーパー・コリドー(MSC)の壮大なビジョンを打ち出し、 マレーシア政府の全面的な支援のもとに、世界のトップ企業にとって理想的なマルティメディア環境を創造しようと取り組んでいる。現在進行している第１段階では、幅15km長さ50kmの地域内に情報技術及びマルティメディア産業を 発展させる為の実験場を提供している。この地域は、北はクアラルンプールの中心にある世界一高いツインタワー （ペトロナスツインタワー）から、50km南にある新クアラルンプール国際空港までを含んでいる。 今回訪問のマルチメディア開発会社(MDC)は、サイバージャヤ地域内で、ワンストップエージェンシーとして ＭＳＣの開発を円滑にし、ＭＳＣで業務を行いたい企業に対し協力するために設立されたもの。 従ってこのＭＤＣではマーケットアクセス、人材開発、育成、優遇措置、Ｒ＆Ｄ基金、ベンチャー資本と融資、 そしてインキュベーションセンター等を通じ、マレーシアのテクノ起業家の育成と言う課題も託されている。　写真はＭＤＣ前で同行の大塚氏とＺＥＮさん

マレーシア駐在大使公邸
現在マレーシア駐在の原島秀毅特命全権大使は、今治市のご出身と言うことで、22日（水）午後5時30分より、大使公邸を表敬訪問することとなり全員背広を着用して訪問した。 そもそもマレーシアと言う国は43年前までは存在しなかった。原野の様なマレー半島で錫の鉱石を発見した英国は、 中国人を連れてきて、露天掘りを始めた。後にゴム園の開発にはインド系の人たちを連れてきた。 それが現在のマレーシアの人種構成で、マレー系60%、中国系30%、インド系8%になっている。 1957年独立後資産の豊かな中国系に対し富のあるマレー系は5%と言う実状を改善しようと、政府は20年間で20%まで 比率を上げようと、ブミプトラ政策（経済政策）と言うハンディキャップ政策をすすめている。現在まだ至っていないので更に延長政策を続けようとしているが、反対の意見はない。 ブミプトラ政策とは、例えば学校を卒業するとき中国系の合格点が80点なら、マレー系は60点でOK。 企業が従業員を採用するときは80％以上をマレー系で無ければ駄目と言うような、マレー系優先主義の政策。 マレーシアはイスラム教が国教。同じイスラム教の相手としか結婚できない為、血が混じらない。 イスラム教はラマダンと言う１ヶ月間断食のしきたりがある。この期間中は太陽の上がっている間は、 一切食事もしない、水も飲まない、男女が手を触れあうことさえ禁じられている。 ラマダン明けは、オープンハウスと言うお祭りの習慣があり、金持ちは誰でも構わず家に招き、ご馳走を振る舞う。 この習慣はいつ始まったか分からないが、マレーシアでは長く続いている。
　写真は大使公邸で左端原島大使、今井、白石、神山、ZEN、大塚、越智。