平成9年5月度
東予テクノクラブ定例会
Update May.22, 1997
 

特別講演”CATV四方山話”
講師:新居浜テレビネットワーク(株)大橋弘明社長
oohasi 今回の講師は大橋弘明社長により、CATVの四方山話しと題して 熱のこもった話を聞くことが出来た。
現在日本全国には約300社のCATV会社がある。 NTN(新居浜テレビネットワーク(株))は平成2年に 放送帯域450MHzでスタートした。TVチャンネルには6MHZ幅で60チャンネルが 論理的に使用出来る。この方式は全国で約200社が採用している。 配信はツリー型方式で、各分岐点毎に増幅アンプをつけて信号の減衰を補正しながら 末端まで信号を送りだしている。 配信先各機器へホーリングで信号を送り、ステータス・モニター・システムにより 伝送ルートの確認をしている。 現在38チャンネルの配信を行っているが、これは日本全国でもトップクラスである。 使用出来る帯域の内でも、230MHZ帯の一部のチャンネルはアマチュア無線の混信問題で、 一切使えないバンドがある。 750MHZ帯域の増幅器を使えばチャンネル数には余裕が出るが、 高周波帯の為伝送路の減衰が大きくて。ツリー型の配信では 精々5段から6段程度の増幅しか出来ない欠点がある。 一番適正な配信は300世帯を1ノードとする単位がMAXと考えている。
HFC(光・同軸混合型システム)を750MHZで使うと100チャンネルぐらい使える。 現在のケーブルTVはアナログで送信している。
1.パーフェクトTVは70チャンネル
2.ディレクTVは100チャンネル
3.JスカイBは100チャンネル
4.スカイDは20〜50チャンネル

NTNがスタートした頃はまだインターネットは無かったが、電話に付いては考えていた。 現在はインターネットを視野に入れて計画を進めている。普及にはケーブルモデムがキーになるが、 世界最高速のケーブルモデムは10Mbpsを実現している。このスピードは現在で速いと されているISDNの速度が64kであるが、ケーブルモデムのスピードは150倍に相当する。 問題点はケーブルに飛び込むノイズがある。解決にはコネクター関係の改善が必要である。 現在供給されるケーブルモデムはゼニス、ランシティ、HP、モトローラ、テラヨン等がある。 日本国内ではパイオニア、東芝、愛知電子等が商品化を急いでいる。 現在日本での使用実績が有るのはランシティだけと言われている。 何れにしろ、ケーブルモデムのコストが下がり、各種のノイズ問題の解決などが進めば、 CATV局がらみのインターネット回線網が、 24時間テレホーダイの夢が実現する日も来ることは間違いない。