しなまみ海道ロゴ update 99/5/7

 瀬戸内『しまなみ海道』全線が平成11年5月1日開通した。 愛媛県と広島県をつなぐしまなみ海道は全長59.4km。 昭和40年の大三島橋着工から実に23年半、愛媛県人が待ち望んだ本州と直接結ぶ壮大なプロジェクト の完成である。しまなみ海道は今治市と尾道市を瀬戸内の芸予諸島を経由して10 の橋で結び、四国と本州を結ぶ3本目のルートである。 平成11年5月7日、早速『ZENは急げ』と全線を走行してみた。開通当初の 渋滞報道が信じられない快適なドライブであった。

来島海峡大橋 来島海峡大橋
 今治市と越智郡大島(吉海町、宮窪町)をつなぐのが、3連つり橋の来島海峡大橋である。 全長4105m。来島海峡をまたいで建設されている。 そのうち、最も大島寄りの橋が全長960mの来島海峡第一大橋。 武志、小武志両島と馬島にかけての中水道に架かる全長960mの第二大橋。 今治寄りの第三大橋は1570mとなっている。  来島海峡大橋の主塔は合計6本。うち最も高いのが馬島の6P(第二大 橋)と8P(第三大橋)で、海面からの高さは190mである。

伯方・大島大橋 伯方大島大橋
 大島と伯方島を結ぶのが、1988年に開通した伯方・大島大橋である。  けた橋の伯方橋(全長325m)と、つり橋の大島大橋(全長840m) がドッキングした珍しい構造である。このうち伯方橋は、わが国最初の長大橋として 採用された鋼鉄製の箱桁橋である。  この伯方・大島大橋が見渡せる宮窪港沖では毎年7月第二日曜日、中世 の瀬戸内海で活躍した村上水軍の小早船を復元した「水軍レース大会」 が開かれている。

大三島橋 大三島橋
 瀬戸内しまなみ海道の10橋のうち、愛媛県側で最初に開通したのが、 大三島と伯方島を結ぶこの大三島橋であった。 一度決まっていた起工式が国の総需要抑制策の一環で延期されるなど、 う余曲折を経て1979年に完成した。開通によって大山祗神社を擁する大三島と造船業 を中心とする伯方島の産業などに大きく貢献した。

多々羅大橋 多々羅大橋
 愛媛県と広島県の県境に建設された多々羅大橋は、全長1480m、 中央支間890mの斜張橋。中央支間の長さでは姉妹橋であるフランス のノルマンディー橋(全長2141m、中央支間856m )を抜いて世界一とか。

生口橋 生口橋
 広島県の生口島と因島を結ぶ生口橋は、全長790mの斜張橋である。 中央支間の長さ490mというのは、1991年の完成当時、斜張橋としては世界最長であった。 また桁(けた)形式の、中央径間が鋼製で側径間が圧縮コンクリート製という我が国初の 複合構造として注目された。

因島大橋 因島大橋
広島県の因島と向島の間の布刈瀬戸を結ぶのが因島大橋。 全長1270m(中央支間770m)のつり橋で、海面から主塔までの高さは145m。 1983年、東洋一のつり橋として完成した。

尾道大橋・新尾道大橋
 「瀬戸内しまなみ海道」の本州側の起点となる のが、新尾道大橋(546m)。すでに架かっている 尾道大橋の西側に、並列して建設されている。  現尾道大橋の建設は日本道路公団が担当し、わ が国の斜張橋の先がけとして1968年に完成した。